ダグ・ローガン氏の「Shin Splints」ブログ内の「ボルト効果」と題された記事をぜひお読みください。非常に優れた内容です。以下の抜粋を読んでいただければと思います。
今は4月29日木曜日の朝です。でもまだ耳の中で、フランクリン・フィールドの54,310人の観衆の叫び声が鳴り響いています。第116回ペンリレーの競技場内に立っていたのは5日も前のこと。にもかかわらず、今も耳の中で騒音が反響しています。この5日間、54,310人のファンの多くが、ほかの陸上競技ファンのために大会について詳しく語り、話が広まっていく様子を眺めていました。
この盛り上がりには間違いなく、長身で細身のカリスマが1つの原因としてが存在しています。それは完璧な天候でも、高校生と大学生の素晴らしい競争でもなければ、米国対世界のリレーがもたらす熱狂でもありません。その原因とはウサイン・ボルトです。
米国の陸上競技界とその選手たちにとって、一般の人々を陸上競技に引き付けてくれるものは何であれ歓迎です。
ペンリレーのような競技会は世界にも類がありません。米国と世界が相対するプロフェッショナルなリレー種目も他にはありません。ボルトの出身国ジャマイカ以外で、これほど多くの同胞たちの前で彼が走ることもありません。だから、ボルトは4×100 mリレーで優勝した後、フランクリン・フィールドのファンたちを「故郷の観客」と表現したのです。
米国の選手とファンは皆、ウサイン・ボルトは、ここ数年に陸上競技界に起こった最高の出来事であり、また米国の陸上競技界に起こった素晴らしい出来事であることを理解しています。
私たちがウサイン・ボルトの中に見ているのは、ピークに達した変形アスリートの姿です。ボルトは自身の脚の長い梃子を利用して、常に「驚き」を生み出すようにしてトラックを加速します。まったくすごい「瞬間」です! ボルトがハリウッドの映画俳優で、芸名を考えていたとしても、彼の名字ほどぴったりくるものはないでしょう。彼は茶目っ気があり天真爛漫で、不思議な魅力を持っており、同年代のがさつで自己中心的なスターとは一線を画しています。ボルトはふと音楽が聞こえてくると踊らずにはいられません。生きる喜びを発散させ、この複雑で困難な時代にあって若者からお年寄りまで皆を引き付けています。ボルトにはすべてが揃っているのです! 彼によって、米国のスプリント界だけでなく、すべての陸上競技への関心度がアップしています。
米国の選手たちもこの影響を受けています。メディアから絶えず、ボルトばかり注目を浴びて腹が立たないかと尋ねられます。彼らの多くは、当惑しているように見受けられます。ボルトについて語るときには、自分たちにとっても彼は偉大だと言っているようです。米国のハードル選手ラシンダ・デュマスは次のように語っています。「陸上競技界の誰かが注目を浴びるのは、私たちみんなにとって良いことです。私たちはチーム、陸上競技の世界チームなんです」
ボルトはおそらく目玉となるアトラクションでしょう。ショーはまだまだ続きます。