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2009年のボルトにとっての初の大舞台は、十分期待に添うものでした。日曜にマンチェスターで開催された150m走で、ボルトは最初の100mを驚異の9.90で駆け抜け、今後の活躍にさらなる期待を持たせてくれました。それ以上に驚きなのが、最後の100m区間(50mの位置からフィニッシュ・ラインまで)で8.72を記録したことです!あまりにも速すぎるので、この記録に対して懐疑的な人もいるくらいです。このレースにおける各区間タイムは以下の通りです:
・ 50m 5.64秒(北京オリンピック時では5.50秒)
・ 100m 9.90秒(50m区間から100m区間までは4.26秒で、北京オリンピック時はゴール前での勝利ポーズを含めて4.19秒)
・ 150m 14.35秒(最後の50m区間は4.45秒)

参考の為、以前どこかで見たはずのボルトの北京オリンピック200mにおける区間タイム分析を何とか見つけようとがんばりましたが、結局見つけることが出来ませんでした。でも、あの時の最終100m区間が8.72ではないことは確かです(もし本当にこの速さなら、最初の100mが10.58かかったことになり、これではあまりにも遅すぎます)。レース距離が違うため、最終区間100mのタイムは解釈が難しく、個人的には最初の100m区間における9.90の方が興味深いと思っています。とにかく、シーズン序盤でこれだけのタイムが出せるのは、本当に凄いことです。
ボルトは記録を9.4までは伸ばせると述べていますし、アスリート達(特にスプリンター)にとって、自身の記録に関して予測を立てることは特別変わったことではありません(どのスプリンターも、自身をより鼓舞するため多少大げさに予測を立てるでしょう)。しかし、ボルトは陸上選手としては異例なほどの注目を集めているため、十分それに応え得る活躍を見せなければいけないのです。
レース分析:150mでの世界記録が何を意味しているのか?ボルトは、200mで世界記録を打ち出す準備は既にできているのか?
ボルトの記録を裏付けている要素は色々とあります。確かに今回のレースで記録した8.72の記録は素晴らしいものですが、個人的には最初の100mにおける9.90の方が興味をそそられます。また、北京オリンピックでの第2区間の50mで出した記録よりも少し遅い4.26という記録にも、興味を引かれます。どちらの区間タイムもとても速いですが、北京の記録と比べるとやはり見劣りしてしまいます。
同僚アスリート達はボルトなら5月には19.30を出せると断言していますが、それは間違いだと思います。ボルトは確かに素晴らしいフォームを保っていますが、北京の頃と比べると、今のボルトは100mにつき0.2秒は後れを取っているのです。ですから、ボルトが200mで19秒台を切る事を期待するのは、まだ時期尚早な気がします。

さらに、150mの走りと200mでの走りを比べるのは少しばかり無理があり、この50mの違いはスピードに多大な影響を与えます。それに、150m走は直線で争われ、やっかいなトラック上のカーブが無いことも忘れてはいけません。ですから、200mへのタイム換算には少し注意が必要です(単に走行距離が延びるだけではありません)。最後に、トラック上の路面についても注目する必要があります。今回のレースは街中に特別に仮設されたトラックで行われているため、通常のトラック路面と比較する事は簡単なことではありません。
これら全ての要素がパフォーマンスに影響を及ぼすため、今回のイベントで出されたタイムにあまり気を取られすぎないよう注意した方がいいと思います。でも、ボルトは間違いなく万全の体制でシーズンを迎えており、今年も間違いなく彼にとって素晴らしいシーズンとなるでしょう。
とにかく、ボルトは最前線に戻ってきたのです。ボルトに関する意見は人それぞれでしょうが、彼がトラック上において非常に優秀なアスリートであることは疑いようのない事実です。ボルトほどフィールド外でファンを惹き付けるアスリートは、そう滅多にお目にかかる事はできません。ボルトはトラック競技の枠を超えた存在であり、このスポーツにおいて最大の広告塔でもあるのです。ボルトのトラック上での活躍が、彼のトラック外での活躍の糧となるよう期待しましょう!
ボルトだけでなく、アサファ・パウエルとタイソン・ゲイにも注目し、個人競技であるトラック競技にライバル関係という素晴らしい要素を追加しましょう。そして、陸上競技をこれからも大いに盛り上げていきましょう!