ボウマンとは

  • PUMA Sailing
  • Written on:2011年3月29日

大嵐の中車のボンネットの上に立ち、時速40キロでデコボコの曲がりくねった道を走る。これが、ボルボオープン70号においてボウマンが体験する状況です。ボウマンとは、船の前甲板をつかさどるクルーのことを言います。彼らの仕事は、ヘッドスルを管理することです。ボウマンはボウスプリットに登ったり、シートやハリヤードを整えるためにマストを引き上げたりしなければいけないのです。ボウマンの特徴は、機敏や強靭、勇敢といった言葉で言い表せます。

今回のボルボオーシャンレースにおけるプーマチームのボウマンを務めるのは、ケーシー・スミスとミッチー・ミュラーのデュオです。両者とも2008-2009シーズンのボルボレースをプーマから参戦しており、この度再度ケーシーとミッチーは世界横断レースでコンビを組むことになりました。大波が船を襲ったりマストの頂上に登ったりと、ボウマンにとって"心休まる"天候など無いのです。ボウマン業務が"ひと段落"したら、ケーシーはペデスタルへ応援に駆けつけたり、帆を調整するのを手伝ったりしています。ケーシーは船のシステム管理者でもあり、飲み水作りやバッテリーの確認及び充電も行っています。しかし、彼の仕事はこれで終わりではありません。ケーシーは船にあるすべてのロープの確認も行い、自身が所有するVWビーチバギーのことも考えなければいけないのです。4時間の間にすることにしては多過ぎますよね!

2011-2012シーズンのボルボチームを編成する際、プーマチームのキャプテンであるケン・リードはケーシーとミッチーを再び指名することになりました。それは、"彼らが船上で常に先を見越して行動を起こせる強靭でたくましいボウマン" であるからです。ボルボ70号に配置されるどのポジションでも同じですが、セーラーがひとつの役割のみを担うということはありません。ミュラーとスミスのコンビはスマートで強く、どんなものでも修復する腕を持っています。どんなコースにおいてもこの2人は電気技師やボートビルダーとして腕を振るい、さらにミッチーはウィンチシステムも熟知しています。ケニーはさらに次のように付け加えています。"彼らはトリムもでき、船を速く走らせることもできるんだ。この2人はとてもタフなんだよ。おまけに、彼らは2度目となる今回のレースにとても意気込んでいるんだ。"

32歳になるケーシーはボウマンが最も楽しめる仕事だと述べており、元気な間は前甲板に立ち続けたいと思っています。"ボウマンの良い点は、船上で肉体的にも精神的にも常に忙しくしていられることなんだ。船首で可能な限り速くそして効率良く船を走らせながらレースの手助けをすることがすごく楽しいんだ。"と、スミスは語っています。ボウマンは船上で最も肉体的に過酷な仕事なため(それぞれの帆は100kgに達することもあるのです!)、ケーシーは機敏さとバランス感覚を養う目的で日課であるジムワークとサーフィンを組み合わせるのが好きなようです。

船を速く走らせたりボウマンの安全を確保するためには、船首と船尾間のコミュニケーションは非常に大事なものとなります。ケーシーとミッチーは既に一緒に世界横断を果たしており、前甲板での仕事はお手の物です。仕事を円滑に進めるためには、ドライバーとボウマンの間における明確なコミュニケーションが必要不可欠です。怒鳴り合いや叫び合いは最終手段ですが、ケーシーによれば"時と場合によっては安全確保のため怒鳴りあうことも必要なんだよ!"とのことです。

船首では危険な目に遭うことが多々ありますが、ケーシーがこれまで体験した最も恐ろしい瞬間は、2008-2009シーズンのボルボレースで赤道近くに差し掛かった時にクルーたちがミッチーの髪を切ろうとした時だと言います。ミッチーの髪には誰一人として触れることさえ許されていないため、この恐怖は十分意理解することができます。幸運にも、ミッチーは自分で少し髪を切ることにし、みんな無事で事なきを得たとのことです。

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