準備万端?

  • PUMA Sailing
  • Written on:2011年9月27日

プーマオーシャンレーシングチームは現在マルモストロ号に搭乗していて、ランサローテからアリカンテを目指しているところなんだ。

トランスアトランティックレースの後、カナリア諸島のランサローテにあるトレーニングキャンプへ向かうために南へ舵を取っていたんだけど、その出来事がほんの1週間前のような感じさえするよ。実際は7月中旬のことなんだけどね。時間の経過がとても早く感じるよ。

約1年前、僕らは、トレーニング時間をロードアイランドのニューポートとランサローテの2箇所に振り分けることを決めたんだ。僕らのセール技術と新しいボートを試すために、当時は2つの異なるトレーニング場所、そして全く異なる風の状態が経験できる場所を探していたんだ。そして、ようやく理想の場所が見つかったんだ。

ニューポートは、トランスアトランティックレースの準備場所としては最高だったよ。ニューポートでは、インショアとオフショアで色々な天候が経験できたからね。地元の人たちも僕らを歓迎してくれたし、おかげで7月3日に開始された僕らの最初の実践レースに向け良い準備が出来たよ。この大会では、ゴール地点であるイングランドに向けレースが行われたんだ。

このレースで素晴らしい成績を収めた後、僕らは東に舵を取り、プエルトカレロマリーナに向け追い風の中ボートを走らせたんだ。プエルトカレロマリーナはすごく人里離れた場所で海洋施設があるんだけど、そこは僕がこれまでに行った場所で最も風の強い島の一つだと言えるね。毎日、アパートの屋根が吹き飛ぶんじゃないかという位の風の音で、目が覚めるんだ。"なんとか耐え抜くぞ"と、来る日も来る日も自分自身に言い聞かせていたよ。フリーマントルで開催された1987年のアメリカスカップに参加したメンバーがどんな思いをしていたか、ようやくわかったよ。毎日風によって身が削られるんだけど、正にこれこそが僕らが必要としていたものなんだ。

そして今、僕らは追い風の中カナリア諸島を目指していた時の代償を払う羽目になったんだ。現在僕らは強烈な向かい風の中、スペインのアリカンテに向け地中海に入ったところだよ。アリカンテは、ボルボオーシャンレースへ向けた準備を整える場所であり、大会のスタート地点でもあるんだ。

大会規定により、僕らは、大会1ヶ月前となる10月の第3週までにアリカンテに到着していないといけないんだ。全てが予定通りに行けば、規定の2~3日前には現地に到着できるはずだよ。アリカンテでは、いくつかのテストも行うつもりなんだ。でも、現地の天候がどうなるかなんて誰にもわからないし、風の状態によって計画を適時変更することはとても重要なことなんだ。

実際は、アリカンテに着いたらもうテストは出来ないと思うよ。データ検証やレース前の説明会への参加、記者会見にメディア対応など、こなさなきゃいけない事がたくさんあるからね。テストなんてしていられないよ。ボートにはいくつかの微調整を施すつもりだけど、レース前の準備段階はほぼ完了したと言っていいよ。

最近よく聞かれることは何かって?

それは、"もう準備は万端なのか?"だよ。

事実を言えば、メンバーの誰も"準備万端"ではないよ。僕らはいたっていつも通りだね。いつも通り出来る限りの準備はしたし、どのチームが一番充実したトレーニングを行えたかは、実際にレースを見てみないとね。どんなレースも、レース前の準備と全く同じようには行かない。今大会の準備はすごくシンプルな感じで、ひたすらトレーニングに明け暮れていたんだ。僕らが重要だと思う計画書の項目にチェックマークが付けられるよう、毎日淡々とメニューをこなしていったんだよ。個人的には、今のチームの状態には満足しているよ。でも、同時にもう1年準備期間があったらより良かったとも思うね。完璧な人間なんて存在しないけど、僕らは僕ら以上でも以下でもないからね。今は7月に楽をした代償を払っているんだけど、オフショアのセーリングがいかに手ごわいものかを今しみじみと実感しているよ!

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